ポケカを2枚のスリーブで守る「ダブルスリーブ」は、重ねる順番と開口部の向きを決めるだけで仕上がりが変わります。順番を取り違えるとホコリが入りやすくなり、向きをそろえないと湿気の通り道が残ります。
この記事では、インナースリーブと通常スリーブをどの順で重ね、開口部をどちらへ向けるかを4つの手順で説明します。あわせて、サイズの合わせ方、空気が抜けないときの対処、公式の大会での扱い、PSA鑑定に出す予定のカードの扱いまで整理します。
ダブルスリーブは「向き」と「順番」の2つで決まる
先に結論をお伝えします。カードを薄いインナースリーブに入れ、その上から通常スリーブを重ねます。このとき、2枚の開口部が反対を向くようにします。
インナースリーブは下または横から入れ、通常スリーブは上から差し込みます。開口部が向かい合わないので、ホコリと湿気の入り口がふさがります。同じ向きでも使えますが、逆向きに重ねたほうがカードは長くきれいなままです。
- ✓カードに近いほうへ薄いインナースリーブを使い、外側に通常スリーブを重ねます。
- ✓2枚の開口部が反対を向くように差し込みます。
なお、ダブルスリーブには構成が2通りあります。インナースリーブに通常スリーブを重ねる形と、好きなキャラクタースリーブに透明なオーバースリーブを重ねる形です。後者は向きの決め方が反対になるため、あとの見出しで分けて説明します。
ポケカのダブルスリーブの入れ方は4つの手順で終わります
ここからは、インナースリーブと通常スリーブを重ねる基本の形で説明します。1枚あたり10秒ほどで終わりますが、最初の1枚で向きを決めてから残りに進むと迷いません。
- 1インナースリーブにカードを入れます。カードの上から入れるトップインタイプと、横から差し込むサイドインタイプがあります。どちらでも構いませんが、無理に押し込まず、まっすぐ入ることを確かめてください。角が引っかかったまま押すと、そこから白かけが出ます。
- 2開口部の向きを決めます。デッキやまとめて保管する束では、全部の向きをそろえてください。1枚だけ逆を向いていると、あとから見分けがつかず入れ直しになります。
- 3インナースリーブごと、通常スリーブへ差し込みます。インナーの開口部と反対側から入れると、2枚の開口部が逆を向きます。このとき通常スリーブの内側にホコリが残っていないか、光にかざして確かめると確実です。
- 4空気を抜きます。机に置いて手のひらで軽く押さえる程度で十分です。強く押しつぶす必要はありません。空気が残ったままだと膨らみ、束ねたときに高さがそろわなくなります。
4つ目まで終えたら、束ねて厚みを見てください。60枚のデッキであれば、二重にした時点でケースがきつくなることがあります。デッキケースに入るかどうかは、全部を入れ替える前に数枚で試すほうが安全です。
サイズは1mmから2mmずつ大きいものを選びます
ポケカのカードは、おおむね63mm×88mmの大きさです。ポケモンカードゲームの公式サイトには、カードやデッキシールドの寸法の記載が見当たりません。そのため、この数値と下の表は、市販のスリーブが前提にしている実寸です。
スリーブは内側から外側へ向かって、1mmから2mmずつ大きいものを重ねていきます。
| 層 | 実寸の目安 | 役割 |
|---|---|---|
| カード本体 | 63×88mm | ポケモンカードのレギュラーサイズです。 |
| インナースリーブ | 64×89mm | カードに直接ふれる薄い1枚です。ホコリと擦れを止めます。 |
| 通常スリーブ(無地) | 66×91mm | 外側の1枚です。シャッフルのしやすさを決めます。 |
| キャラクタースリーブ | 67×92mm | 絵柄のある1枚です。無地より少し大きめに作られています。 |
| オーバースリーブ | 68×93mm | キャラクタースリーブを外から守る透明な1枚です。 |
メーカーによって0.5mmほど違うことがあるため、同じメーカーでそろえると重ねやすくなります。インナースリーブが大きすぎると内側でずれ、小さすぎると角が押されて白かけの原因になります。パッケージの寸法表示を見て選んでください。
キャラクタースリーブを外側にすると向きが反転します
好きな絵柄を見せたい場合は、キャラクタースリーブを外側に置き、その上から透明なオーバースリーブをかぶせます。この構成では、開口部の向きの決め方が反対になります。
キャラクタースリーブを上開きにして、外側のオーバースリーブを下開きにします。インナースリーブを使う構成とは外側の向きが逆になるため、同じ感覚で入れると2枚とも上開きになってしまいます。絵柄のあるスリーブは値段も高いので、外から1枚かぶせておくと角の傷みを抑えられます。
空気が抜けないときは3つの方法で対処します
ダブルスリーブでいちばん多い困りごとが、中に空気が残って膨らむことです。力任せに押しても抜けないので、次の順で試してください。
- 1横から入れるタイプのインナースリーブに変えます。空気が横へ逃げるので、上から入れるタイプより抜けやすくなります。
- 2何束かに分けて置き、上に本などの重しをのせて1日以上おきます。まとめて抜けるので、枚数が多いときはこの方法が早く終わります。
- 3インナースリーブと通常スリーブのメーカーをそろえます。寸法の相性がよくなり、余分なすき間ができにくくなります。
それでも膨らみが残る場合は、インナースリーブが大きすぎる可能性があります。64×89mmより大きいものを使っていないか、パッケージの表示を確かめてください。
大会ではデッキシールドがどう扱われるかを確認しておきます
公式の大会に出る予定があるなら、スリーブの扱いを先に知っておくと安心です。ポケモンカードゲームの競技向けフロアルールには、デッキシールドについての定めがあります。
「プレイヤーは大会ごとのレギュレーションで定められたデッキシールドを使用します。ただし、必ずしもデッキシールドを使用しなければならないということではありません。」
「カードのオモテ面・ウラ面・側面に、同じデッキ内のカードと区別できる傷、汚れ、印、反りなどがある場合、ジャッジの判断により大会で使用できない場合があります。ただし、デッキシールドを使用することで区別がつかなくなる場合は、使用することができます。」
ここから読み取れることが2つあります。1つは、スリーブそのものは義務ではないという点です。もう1つは、カードに反りや傷が出てしまっても、デッキシールドで見分けがつかなくなるなら使えるという点です。
つまりダブルスリーブは、これから傷めないための備えであると同時に、すでに反りが出たカードを大会で使い続けるための手段でもあります。ただし判断はジャッジに委ねられるため、透けにくいスリーブを選ぶほうが確実です。
公式のQ&Aにも、ウラ面の異なる古代ミュウについて「他のカードと区別がつかなくなるよう、カードウラ面が透けないデッキシールドを使ってください。」と示されています。外側に透明なオーバースリーブを重ねる構成では、内側のスリーブが透けすぎないかを確かめてください。
ポケモンカードゲーム 競技向けフロアルール Ver.1.2(株式会社ポケモン)から引用しました。2026年1月30日に最終更新された版を、2026年9月2日に確認しています。
古代ミュウについての記述はポケモンカードゲーム公式Q&Aから引用しました。2026年9月2日に確認しています。
PSA鑑定に出す予定のカードは目的が変わります
そのカードをいずれPSA鑑定に出すつもりなら、ダブルスリーブの目的は変わります。遊ぶあいだ守ることではなく、提出する日まで状態を落とさないことが目的になります。
PSAのグレードは、センタリング・コーナー・エッジ・サーフェスの4つで見られます。このうちコーナーとエッジは、スリーブへの出し入れで削れていく部分です。何度も入れ替えるほど不利になるため、鑑定に出すと決めた1枚は、入れたあと触らないほうが安全です。
反りについては、スリーブだけでは止まりません。反りは湿度で起きるため、置き場所の湿度を保つほうが効きます。スリーブに入れたうえで硬い保護ケースへ移し、立てて並べて詰め込みすぎないようにしてください。
提出するときの梱包の仕方はPSA側の指定に従います。スリーブのまま送れるかどうかは提出方法によって変わるため、出し方をまとめた記事で先に確かめてください。
プレイ用と保管用では選ぶ構成が変わります
上位の解説では「おすすめの構成」がひとまとめに並びますが、毎日シャッフルするデッキと、二度と触らない1枚では最適な形が違います。使い方から選んでください。
| 使い方 | 向いている構成 | 理由 |
|---|---|---|
| 毎日シャッフルするデッキ | インナー+通常スリーブの2重 | 厚みを抑えられます。3重にすると手に収まりにくくなります。 |
| 大会へ持っていくデッキ | インナー+通常スリーブの2重 | 反りや傷が出ても、見分けがつかなくなれば使えます。ケースの容量を先に確かめてください。 |
| 絵柄のスリーブを長く使いたい | キャラクタースリーブ+オーバースリーブの2重 | 外側の1枚が角の傷みを引き受けます。向きの決め方は反対になります。 |
| 触らずに保管する1枚 | 2重にしたうえで硬い保護ケースへ | スリーブだけでは反りを止められません。湿度を保ち、立てて並べるほうが効きます。 |
| PSA鑑定に出す予定の1枚 | 2重にして、そのあと出し入れしない | 出し入れのたびに角と縁が削れます。提出時の梱包はPSAの指定に従います。 |
ポケカのダブルスリーブでよくある質問
ダブルスリーブは必ずしたほうがよいですか。
必須ではありません。公式の競技向けフロアルールも、デッキシールドの使用を義務づけてはいません。ただし、高額なカードや長く残したいカードでは、ホコリと擦れを減らせるので効果があります。
3重にしたほうが安全ですか。
厚みが増えてデッキケースに入らなくなることがあります。60枚のデッキを3重にすると、シャッフルもしにくくなります。まずは2重で様子を見ることをおすすめします。
開口部を同じ向きにしてはいけませんか。
同じ向きでも使えます。逆向きに重ねると、ホコリと湿気の入り口がふさがるので、長く保つという点では逆向きのほうが有利です。
空気が入って膨らんでしまいます。
横から入れるタイプのインナースリーブに変えるか、束ねて重しを1日以上のせてください。それでも残る場合は、インナースリーブが大きすぎないかを確かめてください。
インナースリーブの入れ忘れに気づけません。
向きを全部そろえておくと、束の側面を見たときに1枚だけ違う見え方になります。入れ終わったら側面から確かめる習慣をつけると、入れ忘れを見つけやすくなります。
スリーブに入れておけば反りは防げますか。
防げません。反りは湿度で起きるため、置き場所の湿度を保ち、立てて並べて保管するほうが効きます。詳しい対処はポケカの反り防止の記事にまとめています。
まとめ
ダブルスリーブは、順番と向きの2つを決めれば迷いません。薄いインナースリーブを内側に、通常スリーブを外側に重ね、2枚の開口部を反対に向けます。サイズは1mmから2mmずつ大きいものを選び、空気は横入れのインナーか重しで抜きます。
大会では、デッキシールドで区別がつかなくなるなら、反りや傷のあるカードも使えます。PSA鑑定に出す予定なら、入れたあとの出し入れを減らし、湿度を保って反りを抑えてください。
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